内容
8年間1度も咲かなかった月下美人が大切な一夜に突然咲いたり、戯れにやったあんずとボケの自己流人工授粉が成功したりと、都会の小さなベランダに数々の奇跡が起こる――。
2004年春から2年間「朝日新聞」紙上に連載された同名エッセーをまとめた。単行本化にあたり園芸家・柳生真吾氏、詩人・伊藤比呂美氏との語り下ろし対談を収録!99年講談社エッセイ賞を受賞した『ボタニカル・ライフ』の第2弾といえる。
感想
朝日新聞に連載されたコラムをまとめた一冊です。
(おそらくコラムの文字数の上限が決まっているため)レイアウトが見開き2ページに1つの話が収まるようになっています。
コラムの最後に掲載日があるので、それを見ると1週間に一度の掲載ですかね。
タイムラグはあるにしても季節感満載で、ほぼ毎週いとうさんのベランダの様子がわかるのはおもしろいです。
新聞に掲載のせいか、前作の「ボタニカル・ライフ」より表現が若干柔らかくなったような気がしますがおもしろいことには変わりありません!
「◯◯◯の野郎が〜」というような文とのギャップがありすぎる切なげなお話も読み応えがありました。
今回新たにおもしろいな〜と思ったのは新聞掲載後にコラムを読んだ方からのお便りが届き、そのお便りについてのやりとりを紙面上でしていることです。
好きなものについて語り合えるのはいいですよね〜。