【注意】ネタバレがあります
監督/ライアン・ジョンソン
出演/ダニエル・クレイグ、クリス・エヴァンス、アナ・デ・アルマス、ジェイミー・リー・カーティス、マイケル・シャノン ほか
あらすじ
NY郊外の館で、巨大な出版社の創設者ハーラン・スロンビーが85歳の誕生日パーティーの翌朝、遺体で発見される。
名探偵ブノワ・ブランは、匿名の人物からこの事件の調査依頼を受けることになる。
パーティーに参加していた資産家の家族や看護師、家政婦ら屋敷にいた全員が第一容疑者。
調査が進むうちに名探偵が家族のもつれた謎を解き明かし、事件の真相に迫っていく―。
感想
公開当時は映画館に観に行きました。
登場人物が多く、関係性が覚えきれなくて困惑した記憶があります。ミステリー作家とその家族、お手伝いさんや訪問看護師までもが推理劇の参加者です。
事件の推理、遺産相続、家族内でのいざこざ、揉め事がてんこ盛り!
与える者と与えられる者。立場が逆転した時に相手を思いやれるか。自分たちの利益が第一で、「あなたも家族よ」だなんて言葉は薄っぺらいにも程がありますね。
アナ・デ・アルマスが演じる訪問看護師のマルタは善良な人。無垢な雰囲気に親しみを覚えます。嘘をつくと吐いてしまうという設定がおもしろいです。
ダニエル・クレイグは私立探偵ブノア・ブラン役。007ではタイトなスーツを隙なく着こなしている姿が印象的でしたが、一方こちらはゆったりして見えます。
(私にはわかりませんが)訛りのある話し方のようで、作品ごとにガラッと変わるさまは見ていて驚きがあります。
事件解決を依頼されてやってきた探偵ブランと嘘をつけないマルタとのやりとりにはドキドキしました。前半はブラン相手にマルタが誤魔化し通せるのかとヒヤヒヤ。
後半はランサムが加わり、マルタが彼に今までの話を告げたことで予想外の展開を見せていくのがおもしろいです。
ランサム役はクリス・エヴァンス。
確かアベンジャーズエンドゲーム公開後にナイブズアウトが公開だったと思います。ヒーローから一転、家族から厄介者扱いされる口の悪い孫へ。ギャップがあればある程に演じる俳優さんの別な面が見えてすごいです。
個性強めな登場人物たちと練られた構成が相まって、良い意味で個性的な映画です。見終わった後には充実感があります。