映画の感想と日常風景

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ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮


映画『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』予告編

監督/ニコライ・アーセル
出演/マッツ・ミケルセンアリシア・ヴィキャンデル ほか

あらすじ

18世紀後半、ヨーロッパ。教会の力を背景に貴族が圧政を敷いていた時代。
1766年、英国王太子の美しき娘カロリーネは故郷を離れ、デンマーク王・クリスチャン7世のもとに嫁いできた。
聡明な彼女は、王との結婚生活に胸躍らせたが、無礼な振る舞いを繰り返す夫に失望し、愛情を抱くどころか、憎しみさえ感じていく。
そんな中、王の子を身籠った彼女だが、夫との面会を拒み続けた事で、唯一の友である女官を追放され、さらに孤独を深めていく。
1786年、ドイツで医者として働くヨハンは、精神不安定な王の侍医に選ばれ、共にデンマークに帰国する。
一方、王に対し心閉ざすカロリーネは、ヨハンにも心を閉ざすのだが、啓蒙思想に傾倒する彼に共鳴し、距離を縮めていく。
そして熱い思いを抑えきれなくなった2人は、仮面舞踏会の夜に一線を越えてしまうのだが…。 

引用:ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮/Amazon

感想

きらびやかな仮面舞踏会に登場する仮面。ふわふわとした装飾のついた大きな帽子。封蝋に閉じられた手紙に、揺らめく蝋燭の炎。
王宮が舞台なので人物に限らず背景も当然美しいです。海外の中世の衣装や当時を思わせるロケーションも気にするととても楽しい!王妃の次々に変わるドレスは派手すぎない色合いが美しかった…。

 

史実を元にした映画です。
長髪を黒いリボンで結び、中世の衣装で踊るヨハン・ストルーエンセをマッツ・ミケルセン、王妃カロリーネはアリシア・ヴィキャンデルが演じます。美しさと芯のある強さが素敵。
歴史を知らないのでそのまま受け取ると、切なさ、やるせなさ、悲しさと、人間が1番怖いなと思いました。

次々と法律を成立させて、より良いデンマークにしようとするストルーエンセ。ところが、今までの仕組み(しがらみともいえるかも)が簡単にはそうさせません。
終盤でストルーエンセが「私も民衆の一人だ!」と叫ぶシーン。民衆のために動いてきたはずが、その民衆から暴言を浴びせられます。届かない思いが切ないです。

国外追放となり、その後病気になってしまうカロリーネ。離れ離れになった子どもたちにちゃんと手紙が届いて良かったです。
たとえ自分たちの代に変化することができなくても、次の代へ引き継がれる希望。とある歴史の1ページを見ました。