【注意】ネタバレ、コメンタリーの感想があります。
シャーロック・ホームズの小説は読んでいません
【全部入りのブルーレイボックス】
【シーズン1のみ】
出演/ベネディクト・カンバーバッチ、マーティン・フリーマン、マーク・ゲイティス、ルパート・グレイヴス ほか
配信/Amazon Prime Video ほか
あらすじ
21世紀、陸軍の軍医としてアフガン戦争に従軍したジョン・ワトソンは、戦傷によりイギリス本国に送還され、トラウマを抱えたままロンドンで苦しい生活を送っていた。
そんな中、研修生時代の古い知り合いと出会い、自分と同じくルームメイトを探しているらしいシャーロック・ホームズという変わった男を紹介される。頭脳明晰なシャーロックはスマートフォンやGPSといった現代の技術を駆使し、周囲の人々を戸惑わせながらもその天才的なひらめきと推理力でジョンと共に数々の事件を解決していく。
感想
第1話 ピンク色の研究
90分なので展開がとても丁寧です。多くのキャラクターが登場しました。
パッと解決!とはいかず、悩んだりネットで検索するのがリアリティを感じておもしろいです。
1話のコメンタリーあります。
シャーロックとジョンの出会い
出会いの印象が良くなかったわりには、ジョンの反応はシャーロックを拒絶するものではなかったのがちょっと意外でした。
初対面の人から自分のことを知っているかのようにズバズバ言い当てられたら「うせろ」って言いたくもなりますよね…純粋に怖い。
シャーロックにとって(一応)近しい側にも立てるジョンのあり方は新鮮で嬉しかったのかな?と思いました。
人に興味がない、冷たく素っ気なさそうに見えるシャーロック。
コメンタリーでも言われてましたが、ハドソン夫人やジョンに対しては信頼し笑顔も向ける。
いつもは骸骨に向かって話しかけているのに、ジョンが聞いてくれるから話す。単純に『人嫌い』ではないんですね〜。接する必要がない、とかかな?
マイクロフトの登場
事件解決と同じくらいに印象深かったのが、意味ありげに登場してみせたマイクロフト。傘を片手にジョンを待つシルエットがかっこいいです!足が長すぎる。弟も足が長すぎる。
シャーロックと同じように推理してみせる様はさすがは宿敵、なのでしょうか。
マイクロフトがシャーロックを心配するのは兄弟であることと、政府関係の仕事をしているマイクロフトにとって弟が好奇心や興味を惹かれて道から逸れぬように監視せざるを得ないのかな??なんて勝手に思いました。
信頼してない、わけではないのでしょうが…とりあえず監視しておけば安心ではありますよね。
それができるマイクロフト。好き。
事件の犯人
タクシー運転手が犯人でした。
初めて見た時には気づかなかったですが、画面内にちゃんとタクシーが映ってるんですよね。うわー、ちゃんといるじゃんか!
犯人が撃たれた後、シャーロックはどちらの薬が危険なのか問い詰めていましたが、どちらだったのでしょう。そもそものトリックがわからずじまいで気になりました。
第2話 死を呼ぶ暗号
アジアンで不思議な雰囲気
黒い蓮、ブラックロータス。組織名がかっこいい!ヴァン・クーンの響きも好き。
事件の裏にはモリアーティ。どこかしら繋がっていますね。
2話ではジョンの人好きな様子が伝わってきて、シャーロックと対照的な性格?が際立っておもしろいです。
シャーロックの周りは危険と隣り合わせですね。これはお兄ちゃん心配しますわ!
シャーロックは推理(捜査?)が仕事なのでずっとやっていて構わないですが、仕事を始めたジョンはそれに付き合うとなると大変…。仕事ができないよう。
第3話 大いなるゲーム
モリアーティの登場
シリアスの度合いが違う!モリアーティから精神的なダメージ!
なんだろう…この気味の悪さ。シャーロックとプールで対峙するシーンでのモリアーティが気味悪い(2回目)
モリアーティ役のアンドリュー・スコットの瞳は黒?焦茶?はっきりと色はわかりませんが暗めなんですね。
大きな瞳が印象的で、シャーロックとは違った読めなさ感があるように思いました。なんかこわい。
まさかのラストシーン
シーズン1のラストは「えええええここで終わるの?!!?!?!?」と、初回見た時に絶対思ったであろうことを再び経験。
一通り見たはずだけどなあ!新鮮すぎて楽しいね!
今回はモリアーティとのゲーム、そしてマイクロフトからの依頼と、2つの件が同時進行してました。
モリアーティはシャーロックに事件を解決させることで設計図から目を逸らさせようとしていた。設計図を回収するという(マイクロフトからの)依頼を妨害していたということですか?
シャーロックにとって初めての事件の裏にはモリアーティの存在があり、ドラマには登場していない事件もいくつか解決していたのでしょうか。
1話のタクシー運転手、2話の黒い蓮。
私はモリアーティがシャーロックに対しての興味で仕組んでいた?と思っていました。
モリアーティとしては『(結果的に)仕事の邪魔をしてくる存在』という認識で、仕向けた訳ではない?んですかね。
充実のコメンタリーも必見
3話のコメンタリーはマーク、ベネディクト、マーティンの豪華メンバー!ベネ様の低音が心地よいですね。
1話のコメンタリーでも言っていましたが、撮影は3話から始まったそう。順序バラバラ!
本編映像を見ながら和やかな雰囲気でこのシーンは寒かった、◯◯役の俳優の演技は素晴らしかった、などの話が聞けました。
演技に対してのアプローチやオーディションの話が興味深かったです。
A Study in Pink(パイロット版)
ここからシャーロックが始まったんですねえ。しみじみ。
パイロット版の展開もおもしろい!
ストーリーはほぼ同じですが、シャーロックの髪型が少し違う、マイクロフトが登場しない、タクシー運転手と薬のやりとりをする場がシャーロックの部屋…など違う点もいくつかありました。
見張っていた店でワインを浴び(なんて大胆!)、呼び出しに応じたタクシー運転手と直接会話するシーンは全然違いましたね。
シャーロックの行動に驚きつつ、こちらのバージョンも緊迫感があっておもしろいです。
ベイカー街の部屋でのやりとりのシーンは朦朧としたシャーロックの瞳のアップが多く、瞳孔が開いていて印象的でした。美しい瞳の色と大きな黒目。本当に時間稼ぎだけだったのかな…。
パイロット版ではジョンの雰囲気が暗く感じました。
戦場帰りの軍医の設定は変わらずですが、人となりがわかるようなシーンが少ないせいか、背負ってるものが仄暗く重い感じ。
ジョンの部屋の引き出しに銃があったものの、1話にはあった銃を持ち出す描写がなく、最後にタクシー運転手を撃ったのはもしかして違う人物?と思いましたが、ジョンでした。
彼の軍医としての経験や知識、腕前が披露されるシーンが好きです。ジョンもすごいんだぞ!
シャーロックの思考や検索した内容が字幕で浮かび上がる演出はパイロット版にはなかったです。90分になることでさらに進化・洗練され、見ごたえがある贅沢な作りになったと感じました。
パイロット版が収録された特典ディスクにはシーズン1のメイキングもあります。パイロット版の内容についても触れているので、最後に見るのがおすすめです。